書評
ピラーティスアナトミィ

 ピラーティスは、創始者ジョセフ・ピラーティスの名前そのものだが、月刊スポーツメディスンの特集で、その歴史的発展について整理したことがある。ピラティスとも表記され、本来はマンツーマンで行われるものだったが、フィットネス業界にも広まり、集団での指導も行われるようになっている。だが、もちろんいずれもジョセフ・ピラーティス氏が創案したものがベースである。
 本書は、ピラーティス指導・実践に30年以上携わってきたラエル・イサコウィッツ(Rael Isacowitz)と、カリフォルニア州立大学教授として舞踊のための機能解剖学や舞踊科学のコースを教えて30年というカレン・クリッピンジャー(Karen Clippinger)による本で、副題は「コアの安定とバランスのための本質と実践」。
 3章までは基礎知識(1章は「ピラーティスの6つの原則」、2章は「脊柱、コア、ボディ・アライメント」、3章は「筋肉、動きの分析、マットワークを始める前に」)。そして4章からピラーティスのエクササイズを「基本」「中級」「上級」に分け、美しいカラー解剖図、それも動作を示したイラストの内部に筋を描き、ターゲットとする筋を濃く、付随する筋を薄く色アミで示し、エクササイズ・ステップ、ターゲットとなる筋肉、付随する筋肉、テクニックのアドバイス、エクササイズ・メモ、バリエーションなどの項目で記していく。この動作、この姿勢ではどの筋がどのように働いているかが、視覚的にまた解剖学的に理解することができる。ジョセフ・ピラーティスがどこまで深く考えていたか、それを探ることもできるし、自分や人の動きを筋の働きとしてみる訓練にもなる。何よりも、動作への理解が深まる本である。指導者はもとより、実践者にもおすすめ。(清家)



ピラーティスアナトミィ
ラエル・イサコウィッツ、
カレン・クリッピンジャー 著
中村尚人監訳
B5判 200頁
2,000円+税
ガイアブックス
2013年4月25日刊

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