書評
日本を歩く

 著者は東京大学名誉教授で元同大学の教育学部長でスポーツ科学の権威として知られ、水泳、フィッシング、スキー、テニス、ゴルフの実践者でもあるが、ウォーキングの指導・実践でも我が国を代表する人物。本書は、その宮下先生によるウォーキングのガイドブック。副題は「ウォーキング-こころとからだの健康を求めて」。
 著者は2011年から日本ウオーキング協会会長を務め、ウォーキングの著書も多く、東京都江東区の「健康ウォーキング12週間講座」には1989年から25年間指導協力に携わっているほか、全国各地でのウォーキングイベントに参加、さらには国際マーチングリーグや国際市民スポーツ連盟の大会にも参加し、ワールドカップも授与されている。つまり、国内外を歩いてきた人である。
 その著者がウォーキングに関する科学的位置づけを行い、みずから全国各地でのウォーキングイベントに参加した際の写真や資料とともに記した日誌をまとめたのが本書である。
 オールカラーで歩くことの大切さを楽しく描いたもので、著者の「棺桶まで歩いて行きたい」という名言も軽妙かつ本当かもしれないと思わせられる。
 ウォーキングは生活習慣病、認知症、感染症、うつ症状など諸症状の改善によい影響をもたらすことがわかっているが、その科学的解説もあり、楽しく、かつ正確な知識を得ながら読んでいける。なんとなく歩くのもよいが、本書を読めば、どう歩くのがよいのかがわかり、歩く楽しさも倍増するだろう。(清家輝文)



日本を歩く
宮下充正 著
A5判 144頁
1,600円+税
冨山房インターナショナル
2013年4月18日刊

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