書評
新人・若手理学療法士のための
最近知見の臨床応用ガイダンス

筋・骨格系理学療法

 ずいぶん長い書名だが、逆にそこに意味が見出だせる。
 2008年5月に「これだけは知っておきたい脳卒中の障害・病態とその理学療法アプローチ」「これだけは知っておきたい腰痛の病態とその理学療法アプローチ」の2冊を皮切りに、MOOK形式で定期的に刊行される新人理学療法士の「指南書」として企画された「実践MOOK 理学療法プラクティス」が2011年5月の「運動連鎖~リンクする身体」まで12冊となった。これを第1期とし、第2期「臨床思考を踏まえる理学療法プラクティス」シリーズの第1巻がこの本である。
 理学療法士はすでに10万人を超えている。「新人・若手理学療法士」に伝えたいことを先輩諸氏が「指南書」としてまとめた。そういう「熱い思い」が感じられる内容になっている。
 どういう構成か。全体は3部からなり、1部は「筋骨格系理学療法の進化・発展の背景」、2部は「治療理論・技術の開花」、3部は「筋骨格系理学療法の新たな実践」。
 1部では、「理学療法はサイエンスとテクニックの結集」から始まり、これまでの理学療法の発展を俯瞰、さらに運動器エコー、姿勢・動作分析の重要性とその意義などが語られる。
 2部では、筋膜マニピュレーション、コアセラピー、コアスタビリティー、Spine Dynamics療法、レッドコード・トレートメント、MSIアプローチについて各専門家が解説。
 3部では、部位別に、たとえば「近位部―上肢筋骨格系障害(肩峰下インピンジメント症候群)への挑戦」と題して、「新たな実践」を語りかける。
 随所に「ミニレクチャー」や「新人理学療法士にひと言」のコラムを配し、「新人・若手」理学療法士に刺激を与えている。
 理学療法は大きく変化していると感じさせる一冊である。(清家)



筋・骨格系理学療法
常任編集:
嶋田智明・有馬慶美・斉藤秀之
B5判 214頁
4,800円+税
文光堂
2013年5月23日刊

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